1on1ミーティングに備えるアンケート - しるろぐ を読みました。 大変参考になりました。お礼の代わりに、弊社のやり方を書きます。
前提条件
弊社は20人以下のSIerです。 受託開発や技術支援がメインです、プロダクトを中心とした面談ではありません。
インタビュワーとインタビュイーの組み合わせはプロジェクトに閉じていません。 総当たりで組み合わせています。
面談をはじめたのは退職者対策としてでした*1。 インタビュワーの負担が個人に偏らないように、ベテランエンジニアが全員インタビュワーになります。
やり方
人数
インタビュワーは6人います。ベテランエンジニア5人と営業1人です。
インタビュイーは8人います。 1年目は毎月、それ以外のエンジニアは2ヶ月に一回実施指定います。
組み合わせ
もっとも長い期間面談をしていない組み合わせで実施します。
組み合わせは、モンテカルロ法で抽出します。 そのために GitHub - ledsun/interview-lottery: The lottery for interview を作りました。
その他
弊社には遠隔地の拠点があります。 Skype等のビデオ会議で面接を行います。
面談の議事録はインタビュワー間で共有します。
質問内容
面談を円滑に進めるために聞く内容のテンプレートを作ってあります。
- 最近うまくいっていること(やっていること)
- うまくいっていないこと
- (仕事をやりやすくするために)ほしいもの
- 個人のビジョン(どうなりたいか?)
KPTを元にしています。
「うまくいっていること」は言いづらいことが多いようです。その場合は、「やっていること」を聞いています。
「ほしいもの」はTeam Geekからパクリました。
「個人のビジョン」は「時々、(自分の)中長期的な将来のことも考えてみてね」ぐらいのノリで聞いています*2。
実施方法
各インタビュワーに任せています。統一した方法等はありません*3。
個人的には、ほぼKPTです。 インタビュイーに聞いた内容をホワイトボードに書きながら、質問を掘ったり、各項目を関連付けたりして進めます。
若手のエンジニアはメタ認知*4が苦手なので、KPTを一緒にやるとそれなりに効果があると思います。
お互いの負担を減らすために30分という時間制限を設けています。 個人的にはインタビュイーに話したいことがある限り延長しています。 最大で2時間半ぐらいでした*5。
やってよかったこと
会社ハックのきっかけに
個人的に一番面白いのは、会社の仕組みをハックするきっかけが得られる点です。 社内の制度に関する質問をもらえると、仕組みを整理するきっかけになります。
ビジョンの時間変化
「個人のビジョン(どうなりたいか?)」に対する答えが、時間とともにに変わることがわかりました。 こまめに面談をしていないと、一年前に聞いたビジョンに今でも同じように興味があると考えてしまいがちです。 経験を重ねるにつれて興味のある分野が変わるのは、ふつうのことだと思います。
若手の成長を実感
ビジョンの変化と一緒です。 課題と思うことや、興味のあることが変化しているのを通して、若手の成長が実感できるのはうれしいです。
やってわるかったこと
エースエンジニアの時間が取られることです。 人によって得意不得意があります。面談が不得意なエンジニアがインタビューするのは負担が大きいようです。