ここで言うベースはエレキベースとかウッドベースとか呼ばれる楽器のことです。 また、素人が適当に感想を述べているだけで、特に正確性がある内容ではありません。
ベースは音の立ち上がりが遅い楽器のようです。 弦の振動が安定するまでは、ベースに期待しているブンブーンという音に聞こえないのだと思います。 ベースの弦はギターより長くて太いです。 その分、弦の振動が安定するまで時間が掛かるのでしょう。
どれくらい遅いかというと100~200msだと思います。 根拠は「知覚はできるが明確には分離できない」くらいのふわっとしたものです。 数値は完全な与太話です。 太鼓は「叩く」イメージで叩くと、音とタイミングがズレます。 これは太鼓の音が出るのが、皮を押した時でなく、離した時だからと思います。 「押して離す」イメージで叩くとズレが減ります。 この遅れが300msくらいと考えています。 雑にその半分くらいの感覚です。
この微妙な音の立ち上がりの遅さがベースの演奏を難しくしています。 ドラムの音に指やピックで弦を弾くタイミングで合わせると100~200msズレるのです。 ということは、100~200ms早く弾けばいいのですが、人間は指の運動としては、この精度では上手く制御できません。 どうするかと言うと、音を聞きます。なんかいい感じの音が出るタイミングで弾きます。 説明になっていませんがたぶんそうです。
これはプロのミュージシャンにとっても難しいようです。同じミュージシャンが同じ曲をやっても音が合ってるときと、合っていない時があります。音が合っている時は、腰でノれますが、合っていない時は音がバラバラでどの音にノればいいかわかりません。 現象として以前から観測していましたが「ベースの音ズレ問題」として認識したのは最近です。 緊張してたり、運指に意識が持ってかれていたりすると、ズレるようです。
音ズレ問題に関しては、バンドで名前を出しているベーシストより、バックバンドをやっているベーシストの方の方が得意なことが多いようです。1ステージ通してまったくズレなかったりして、恐るべき能力を感じます。
コーラスを入れるベーシストの方は音ズレ解消した演奏をしながら歌を歌っています。どういう脳みそをしているのか謎です。 歌は歌で息を吐くタイミングと音が出るタイミングはズレています。 つまり、二つの異なるズレを同時に解決しています。 脳みそがマルチコアなのでしょうか?
また、アップライトベースやウッドベースは音の立ち上がりがさらに遅いようです。弦がさらに長くなるからではないかと思います。エレキベースのつもりでステージを見ていると、指で弾くタイミングよりさらに遅れて音が聞こえて、違和感を感じます。ただでさえ難しい音ズレ問題なのに、パラメーターが変わります。感覚で合わせてるのに、そのパラメーターが変わる。1ステージ中にエレキベースとウッドベース持ち換えれるのヤバくないですか?
ピックと指でも変わるようです。ピックの方が遅く感じます。 これは見る側の感覚なのが演奏する側の感覚なのか、自分の中で、区別がついていません。 指は弦を引っ張って「離す」タイミング、ピックは弦を「押して」離すタイミングを見ているのかもしれません。 実際には視覚的に見えているわけでなく、周期運動を予測しています。 「見て」いる側が、予測する「ヒット」のタイミングを間違って設定しているのかもしれません。