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@ledsun blog

Hのキーがhellで、Sのキーがslaveだ、と彼は思った。そしてYのキーがyouだ。

SIビジネスの流れ

システムインテグレータ(SI)のビジネスは大きく以下のような流れで進みます。

  1. 集客
  2. 営業
  3. 要件定義
  4. 製造
  5. 検収・請求
  6. フォローアップ

集客

どんなビジネスでも同じですが、まずは見込み客を集めます。システム開発に興味を持ったお客様を探しアポイントを取ります。よく使われる手法に商品・サービスの説明をするテレアポ、割引を謳ったDM、自社の推す技術のセミナー、役員が個人的に懇意にしている既存顧客の紹介があります。会社の規模やブランドにマッチした手法を選ぶ必要がありますが、会社が成長にするにつれ手法を変えていかなければいけないのが難しいところです。

営業

アポイントの取れたお客様に顧客に直接、自社の提供するサービス、商品の説明を行います。また会社の紹介も同時に行います。お客様がある程度の金額を掛けてソフトウェア開発を行いたいと意思表示をされた場合に次の段階に入ります。そこで現状の課題を聞き出します。

  • 新規開発
    • システム化対象の業務内容
    • ユーザ、運用主体
    • サーバの設置場所、クライアント端末
  • リプレース
    • 現在の使っているシステムの規模、用途
    • ユーザ
    • パッケージであるか、開発技術
    • 不満点
  • 既存システムの改修
    • 既存システムの仕様
    • 改修・追加する機能
    • なぜ既存ベンダーに依頼しないか

あと予算規模と使用開始時期は聞きましょう。聞けば大抵答えてくれます。答えてくれない場合は、発注するシステムを具体的に考えていないことがあるので注意しましょう。

要件定義

日本のSIerは要件定義を営業活動の一環として行い費用を取らないことが多いです。システムコンサルタントの場合はこの時点から費用を取ることが多いようです。

営業中に聞いたお客様の要望から実際に開発するシステムの要件を作成します。営業中に具体的な話を聞いておくと提案書にシステムの機能仕様を書くことができ、話が早いです。提案書には機能一覧、開発スケジュール、納品物、開発費用を書きます。1000万くらいの業務システム開発ではユーザ数が少ないので性能要件を決めなくても特に問題ありません。
コツ

  1. スケジュールには、ユーザレビューや受け入れ試験等お客様サイドのアクションも記入しておく。
  2. 工程で分けたり、機能の段階リリースにしたり納期ポイントを複数用意しておく。

お客様にやって欲しいことは明示しておかないと、顧客側でのリソース確保が出来なくなり後でトラブルになります。納期を複数設けることでお客様との真剣なやり取りが増えるので、結果的に顧客満足度が上がります。
ここでのお客様の要望にマッチした要件を定義できるかによって、お客様にとってのシステムの価値が大きく変わります。当然お客様の出す予算も変わるため、プロジェクトの利益率を左右する大きな要因となります。

製造

一般にソフトウェア開発と呼んでいるところ。製造原価を決める重要な段階です。要件にマッチした開発環境、フレームワーク、設計手法の選択次第で製造工数が大きく変わります。また、プログラマ35歳限界説をとなるこの業界では、開発者の経験年数の上限は13年になります。1〜3年目と10年選手のベテランとで人件費大きく変わるため、10年選手の仕事を多く若い人材に割り振ることができれば製造コストを下げることができます。なるべく品質を低下させずに、若い人材に仕事を割り振るところがマネージャの腕の見せどころです。ドキュメントを介して工程ごとに担当者を分けたらウォーターフォールとか呼ばれますし、機能単位で担当者を分けたらアジャイルとか呼ばれます。
このように技術的なアプローチと管理的なアプローチの間で絶妙なバランスを取らなければいけないところが、ソフトウェア開発がアートたる所以です。

検収・請求

当初は順調に進んでいたが顧客からの追加要望が収束せずにプロジェクトが終わらない。余裕をもって運営していたプロジェクトが、いつの間にか赤字ギリギリになっていた。そんなことはありませんか?
開発者が絡むことはあまりないように思えますが検収を意識しておかないと、いつまでもプロジェクトが終わりません。自社からの早く終わらせろというプレッシャーと、顧客からの対応してくれないというプレッシャーの狭間で現場が苦しむことになります。そして努力の割に利益率が悪く、顧客満足度が低い、手離れの悪いプロジェクトだったという結論になってしまいます。
これは検収ルールを決めていないからということが多いです。開始段階で検収期間はいつからいつまでで、この間に機能を確認してください、それ以降の要望は追加請求させて頂きますとドライにルールを決めておきましょう。ルールがあると、現場でも「しょうがないですね、ここまでは対応しますよ。」とウェットに進めることができるようになります。

フォローアップ

保守契約という形でフォローアップすることもありますが、それとは別に営業マンなど開発担当者以外によるフォローアップをお勧めします。
納品したシステムの利用状況や不満点のインタビューを行います。ここで吸い上げたシステムに対する不満点が要件定義へのフィードバックになり、より価値のあるシステムを提案する要件定義力へとつながり、利益率の高いプロジェクトへとつながります。また、インタビューがきっかけに話が広がり次期案件になったりもします。


以上、SIビジネス上から下まで。

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