@ledsun blog

無味の味は佳境に入らざればすなわち知れず

アーキテクトの教科書

大吉祥寺.pm - connpass にて著者の米久保 剛さんの講演を見ました。 何かの縁だと思って買いました。

どんな本?

これからアーキテクトを目指す人向けに「アーキテクトにはこういう分野のスキルを身につける必要がある」と示してくれる本でした。 ITエンジニアにとっての基本情報技術者試験のような存在です。 基本情報技術者試験との違いは、上流工程に重点を置いて抽象度の高い内容を扱っています。 例えば、2進数やコンピュータの仕組みのようなローレベルな話は出てきません。

読むと何が得られそう?

全体を概観する本です。 個々のスキルの獲得と支援する本ではありません。 若手が読めば、これから伸ばして行きたいスキルが見つかるかもしれません。 ベテランが読めば、自分が気づいていなかった、あるいは軽視していた視点が見つかるかもしれません。

アーキテクチャ設計では「非機能要求を機能要求より重視する」そうです。 この視点は私になかったものです。 どちらかというと、機能要求が主で、非機能要求は添え物と考えていました。 「非機能要求は添え物ではあるけど、見落とすとあとで痛め見るから忘れないように気をつけるもの」として意識していました。 これはおそらく僕の意識が、アーキテクチャ設計よりアプリケーション設計に偏っているために起きているように思います。 このように、普段の開発の中で知らず知らずのうちに軽視しているものに気がつけるかもしれません。

個人的な面白ポイント

あと、個人的に面白かったのは 4+1 architectural view model - Wikipedia の名前です。 アーキテクチャを見る視点を次の5つで使い分けるアイデアです。

  1. 論理ビュー
  2. プロセスビュー
  3. 開発ビュー
  4. 物理ビュー
  5. シナリオ

なんとなくやっていた行為にちゃんと名前がついていること。 それが1995年に提唱されていたことが面白かったです。

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